海の温暖化について北海道大学海洋物理学、極域海洋学の研究を行う、青木茂 助教授へのインタビュー⑤
今週も海の温暖化について、先週に引き続き北海道大学で海洋物理学・極域海洋学の研究を行う、
青木茂 助教授へお話を伺います。
前回、南極の海でも海水の温度が上がって、海が凍結して出来る海氷の面積が
観測史上もっとも少なかったとお話しされていました。
そこで今日は、青木さんたちが昨年観測結果を発表された、南極の東南最大級のトッテン氷河について
詳しく伺います。
トッテン氷河の氷は、陸の上に降った氷床が海の上にせり出して棚氷の状態になっています。
温暖化が進むに連れて氷の下の部分が溶けてしまい、陸上の氷河が勝手に動いて海へ出てしまう問題があります。
氷河が海へ流出するということは海面の上昇につながってしまいます。
青木さんのチームは実際どの程度の熱が、どの程度の速度で溶かしているのかを観測するため、
南極大陸のトッテン氷河へ向かいました。
他の氷河でも似た現象が起こり、流出の傾向が強まっていることが発覚したそうです。
今後その傾向が、どのくらいの時間でどこまで進行するのかをはっきりさせることが、
課題になると青木さんは考えます。
今回インタビューにお答えいただいている北海道大学、海洋物理学・極域海洋学の研究をしている
青木茂さんの研究については、下記のサイトをご覧ください。http://climbsd.lowtem.hokudai.ac.jp/group/shigeru/index.html
最終更新日:2024年1月30日