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国立大学法人 長崎大学 教授 山口敦子さんのインタビュー④「ナルトビエイの妊娠のメリットについて」

今週は、国立大学法人 長崎大学 教授の山口敦子さんのインタビューをお届けします。

Ⓒ長崎大学 山口敦子教授

本日は、「ナルトビエイの妊娠のメリット」について伺いました。 

冬は、瀬戸内海とか有明海っていうのは、貝が豊富で製造に非常に適した場所
夏の水温が高い間は餌をたくさん食べて、秋ぐらいから移動を始めて、
冬場はおそらく深い場所で、じっとしていてさんはほとんど食べないと、推測する。

秋から冬にかけて外海に出ていくので大きい捕食者に出会う可能性も非常に高くなり、
死亡率が高く雄の方が死亡率が高く、雄にとっては越冬する前に交尾をして自分の子孫を先に残すそうです。

一方メスの場合は秋の段階で受精をして、卵ストップさせておけば、
お腹にいたが卵を持っているだけの状態なので、
何のエネルギーもいらずに冬場の越冬の移動をして、途中餌を食べられなくても、そのまま我慢できるそうです。

春先から、また長距離の移動をして、
有明海のような温かくエサがいっぱいあるところに戻り、子育てをするそうです。

Ⓒ長崎大学 山口敦子教授

今回のナルトビエイの休眠についての発表は、19年かけて調査・研究によって、明らかになった事なんだそうです。山口教授たちは、ナルトビエイに先立ち、エイ類の子宮内で胎仔(たいじ)の発育過程を鮮明な写真とともに
「アカエイ」で初めて明らかにし、そちらの論文は、日本魚類学会の論文賞を受賞されています。

🌊国立大学法人 長崎大学 山口敦子教授
https://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/gakusai/book/18index.html

🌊「ナルトビエイの受精卵は9ヶ月半も休眠する」について長崎大学発表
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fmars.2021.768701/full
https://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/science/science262.html