2025年11月4日(火)開催!海ごみ出張授業with箕輪小学校 5年生@ 野島海岸。

今年度の海ごみ出張授業は、海洋環境保全市民団体「海をつくる会」事務局長 坂本さんを講師に迎え、海のマイクロプラスチックや、ブルーカーボンとして注目されている海草アマモについて、さらに、アマモ発芽装置を発明した学生発明家の嘉手納杏果さんとの活動もご紹介しています。環境問題の最前線で活躍する講師とともに、海の生き物や海洋ごみ問題に触れ、自分たちにできるアクションを学ぶプログラムです。

青空が気持ちいい11月4日火曜日。今回参加してくれたのは、横浜市立箕輪小学校5年生の皆さん。
箕輪小学校は、横浜市港北区にある全校生徒1200人を超えるマンモス校。5年生は6組あり、この日は校外学習として約1時間かけてバスで来てくれました。みんなは二手に分かれ、野島青少年研修センターの対岸にある日産自動車追浜工場見学と野島海岸での海洋プラスチック調査と豊かな東京湾についての講座と午前と午後で学びました。
5年生のみんなは、「海をつくる会」事務局長の坂本さんの指導の下、各班ごとにザルとバケツ、スコップをもち、まずは、横浜八景島を臨む野島海岸(乙舳海岸)で、海洋マイクロプラスチックの調査からスタート。海を目の前に約50mの自然海岸で砂をすくい始めますが、最初は思ったよりもマイクロプラスチックが見つからなかった子どもたちも、慣れてくるとごみが溜まっている場所がわかり、たくさんのプラスチック、ごみを拾ってくれました。

みんなが使用したザルの目は2mmのもの。その穴もすり抜けてしまう色のついた小さな粒もたくさんあり、様々な大きさのプラスチックがあることを体感してくれました。

海岸での作業を終え、野島青少年研修センターに戻ってからは、東京湾の変化や生き物について、さらに「海をつくる会」の皆さんによって野島に移植された海草アマモについても学びました。

5年生のみんなが学習してきた東京湾は、時代と共に埋め立てられ護岸整備が行われた事で、干潟が姿を消し、生き物たちが卵を産み育てる場所が無くなってしまいました。
一方で、現在、横浜市内で唯一のこる自然海岸の野島海岸は、潮の満ち引きによって水の循環が行われ、アサリやゴカイなどの生き物たちによって水がきれいになり、さらに、その先に海草のアマモが生えていることで、大きな魚が入りにくくなり、ヨウジウオ、マテガイ、タツノオトシゴ、アオリイカなど魚や貝たちが暮らしやすい環境が作られています。

また、海草アマモは、光合成をするために光が届く浅い海岸に生えており、花が咲き、光合成によって酸素を出す姿がとても美しい事も野島で撮影された写真を見ながら学びました。
さらに、講師坂本さんからは横浜・野島のアマモの様子と、山形 飛島のアマモ様子を見比べ、その違いの理由を子どもたちに問うたところ、なんと午前のクラスも午後のクラスも、子どもたちの口から正解が!

そして、発明家の嘉手納杏果さんからのメッセージもしっかりと受け取ってくれた様子でした。
みんな、よく観察し集中して坂本さんの話に耳を傾けていました。

今回参加してくれた箕輪小学校 5年生のみなさん、ありがとうございました!


今年度の講師 坂本さんが事務局長を務める「海をつくる会」は、横浜・山下公園前の海底清掃からスタートした団体です。今回の箕輪小学校の授業が行われる前の週末11月2日日曜日には、山下公園 氷川丸周辺にて、45回目の海底清掃が行われました。

久しぶりに晴れた週末だっただけに、午前中から多くの方が山下公園を散策されていました。
氷川丸を臨む広場では、海底清掃の準備が行われていました。会場には目の前の海に住む生き物たちの展示もあり、多くの方が水槽の中を覗き込んでいきます。



この日参加したダイバーは、20人。

約1時間の海底清掃。皆さん、次々とごみを引き上げては、再び潜り・・様々な海底のゴミが集まってきました。

山下公園前の海は、砂地ではあるものの対岸から5mほどの駆け上がりとなっており、その淵にゴミはもちろんヘドロが溜まっているため、埋まってしまっているモノを見つけるのも難しいとのこと。しかし、ベテランの皆さんは小さなガラスや銃弾、お財布、指輪、携帯電話などを拾い上げてきます。


この日の海底清掃では銃弾がなんと10発も回収され、いろんなものが海底に沈んでいることがよくわかりました。
引き上げられたごみは、それぞれ分類され、世界ゴミ調査へと提出されます。

山下公園での海底清掃では、「海をつくる会」のみなさんはもちろん、関東地方の港湾・空港の利用と活動を支援する団体「NPO法人 みなとサポート」の方たちが潜水中のみなさんの見守っていました。
また、回収されたごみは、「一般社団法人 横浜清港会」の方が引き取り処分してくれます。
多くの方によって山下公園前の海はきれいにされているんですね。

「海をつくる会」事務局長の坂本さんによると、45年前の海と比べるとずいぶんきれいになったとの事。しかし、潮の流れもあり、氷川丸周辺にはごみが次々と流れ着くだけに、年に一度の海底清掃は今後も続けていくとのこと。ただ、海底清掃はダイビング免許を持っている方でも難しい作業だけに、事務局長の坂本さんをはじめ、ベテランの皆さんが丁寧に指導されているそうです。また、地上でも海底から上げてきたごみを引き上げ、分別する作業があるため、ボランティアとして参加してくれる方を募集中とのこと。
詳しくは、「海をつくる会」にお問い合わせください。
※ 学生発明家 嘉手納杏果さんの発明について詳しくは「公益社団法人発明協会」のHPをご覧ください
〇アマモの発芽・育成装置及び方法
解説動画
〇小魚を巻き込まないマイクロプラスチック回収ボート
解説動画
FMヨコハマでは、今年度 海ごみ出張授業を受講していただける学校・団体を大募集しています。
対象は、小学校高学年~中学生(総合学習、環境教育、探究学習/SDGsなどに対応)
所要時間:45〜90分(ご要望に応じて調整可能)
実施形態:教室内での講話・発表・質疑応答 / 海岸での簡単なワークショップ等
費用 は 無料です!
お問い合わせ
横浜エフエム放送株式会社 事業部 兼SDGs推進担当 石原文男
E-mail: ishihara@fmyokohama.co.jp

