イベントレポート

2021/05/29 ~CHANGE FOR THE BLUE~SPECIAL

5月29日土曜日午後1時からの「God Bless Saturday」、そして、午後4時からの「Route 847」は、「持続可能な開発目標=SDGs」14番目の目標「海の豊かさを守る」をテーマに、~CHANGE FOR THE BLUE~God Bless Saturday SPECIAL、そして、~CHANGE FOR THE BLUE~Route847 SPECIALをお届けしました。

明日5月30日から、「春の海ごみゼロウィーク」がスタートするということで、~CHANGE FOR THE BLUE~God Bless Saturday SPECIALでは、「公益財団法人かながわ海岸美化財団」代表理事の松浦治美さんをお迎えして、神奈川の海岸ゴミの現状についてお話いただきました。

例年は大型台風が1回上陸するたびに、海岸には200トンから300トンの漂着ゴミが上がりましたが、昨年は日本に台風の上陸がなかったので、秋以降、漂着ごみも少なく、例年よりも手の回らない海岸の清掃ができたので、かながわの海岸はとてもきれいな状態が続いたそうです。
しかし、これはごみが減ったわけではありません。
かながわの海岸のごみは、7割は、山や街のごみが雨や風によって川を通って海に流れ出て、風や波で海岸に打ち寄せられるもの。
昨年は台風の大雨がなかったために、そのごみが街や河原にとどまっていたというだけでした。
そのため、今年の2月、3月、4月の週末に、低気圧の影響で大雨が降りました。
その後、街のゴミが一気に海に流れ出て、小型の台風並みの大量のごみが漂着しました。
神奈川県の海岸ごみの量は、ほぼ2000トンで毎年大きく変わることがありません。しかし、内容に変化が。
ごみの中で、木くずなどの自然のごみを除いた人工ごみの内訳をみると、財団ができた約30年前の当初は、人工ごみの中でプラスチックごみが占める割合は約4割でしたが、最近では6割近くまで増えているそうです。

街からのゴミを象徴すると物として、昨年9月に大磯町の照ヶ﨑海岸に大量に流れ着いたのが、「ワッズ」。
「ワッズ」とは、山での狩猟で使われる散弾銃の薬莢の中の部品。
薬莢は拾うことができますが、ワッズは、弾と一緒に飛んでいくので回収できないそうです。
丹沢などで狩猟が行われて、山の中に落ちたワッズが、雨が降ると川を伝って海まで流れて、海岸に漂着したもので、海岸のごみがはるか彼方の山から、川を通じて流れてくることを象徴するごみのひとつ。

また、ゴールデンウィークから増えるのが、海岸でバーベキューを楽しんだ後のゴミ。
それも、道具もそのまま捨てていかれていく方が。
海岸で残していいのは、足跡だけ。ゴミは必ず持ち帰りましょう。
毎年神奈川県内でのビーチクリーンには、多くの方が参加してくれていましたが、このコロナ禍で大規模なものが中止に。
しかし、一方で個人での海岸清掃をしてくれる方が増えたんだそうです。
財団では、重機を使って、海岸ゴミの清掃を行いますが、その時に、ペットボトルや缶、ビン、プラスチックのゴミを取り除かないと、大量に流れ着いた木くずなどの自然のごみは、回収できません。
大雨の後など、SNSで、海岸ゴミの情報を掲載すると、翌日には、近隣の方をはじめ、多くの方がきれいにしてくれることも増えたそうです。
これからのシーズン、ビーチクリーンをしたいという方は、ぜひ、かながわ海岸美化財団に電話を。
ごみ袋と軍手を、ごみの置き場所の地図と一緒に無料で送ってくれます。
詳しくは、かながわ海岸美化財団のHPで。
https://www.bikazaidan.or.jp/

「公益財団法人かながわ海岸美化財団」代表理事の松浦治美さん

~CHANGE FOR THE BLUE~Route847 SPECIAL

日本財団 高階さんとDJ柴田

明日の「海ゴミゼロウィーク」を前に、ゲストには、日本財団 海洋事業部 海洋環境チーム 高階大輔さん、そして、神奈川県知事 黒岩祐治さんをお迎えしました。
日本財団 海洋事業部 海洋環境チーム 高階大輔さんには、2050年にはプラスチックをはじめとする海洋ごみの量が、魚の量より多くなってしまうというお話と海ごみの現状について伺いました。
明日、5月30日(ごみゼロの日)~6月8日(世界海洋デー)までは、「海ごみゼロウィーク」。
全国一斉清掃キャンペーンがスタートします。ぜひあなたも、海で、街で、ゴミ拾いを一つでも拾ったらその様子を、「#umigomi」をつけてS N Sに投稿してください。
昨年は、なんと、1週間で約43万人が参加したんだそうです。
また、海ごみをゼロにする活動として、毎年「海ごみゼロアワード」も開催されています。
先日、エントリー募集が締め切られましたが、興味深い活動ばかりが集まり、秋の受賞式が楽しみになります。
詳しくは、日本財団のHPをご覧ください。
https://uminohi.jp/umigomi/

そして、夕方6時からは、神奈川県知事 黒岩祐治さんをお迎えしました。

ダイビングをされる黒岩知事。神奈川県のダイビングスポットの美しさのお話から、海底に沈んでいるゴミのお話、さらに、江の島に設置されている海洋マイクロプラスチックを回収する装置「シービン」について。
そして、昨年のスペシャルでも楽しみにされていた「ジャパンSDGsアクションフェスティバル」についてもお話いただきました。
当初の11月の予定でしたが、3月末にWEB上で開催。世界へ向けて発信されました。
そこで、持続可能な社会を目指すために、大切なこととして挙げられたのが「自分ごとにすること」そして「行動変容」。
これは、黒岩知事が大切にされている「いのち輝く」社会づくり、さらには、SDGsにも、今のコロナウイルス感染症対策へも通ずるとして、
みなさんと共に取り組んでいきたいとおっしゃっていました。
神奈川県の取り組みについて詳しくは神奈川県庁のHPをご覧ください。
https://www.pref.kanagawa.jp/