イベントレポート

~CHANGE FOR THE BLUE~God Bless Saturday SPECIAL 2024年9月21日土曜日

全国各地で47万人が参加する「秋の海ごみゼロウィーク2024」。FMヨコハマでも、9月21日土曜日、午後1時からの生放送番組「God Bless Saturday」と、午後4時からの「Route 847」にて、「CHANGE FOR THE BLUE SPECIAL」番組をお届けしました。

提供 : 日本財団「海と日本プロジェクト」

「CHANGE FOR THE BLUE」とは、国民一人ひとりが海洋ごみの問題を自分ごと化し、”これ以上、海にごみを出さない”という社会全体の意識を向上させていくことを目標に、日本財団「海と日本プロジェクト」が推進しているプロジェクトです。 海の豊かさを守り、海にごみを出さないという強い意思で日本全体が連帯し、海に関心を持つ人を増やし、海の未来を変える挑戦を実現しています。
9月20日金曜日からスタートした「秋の海ごみゼロウィーク」。今回で8回目。毎年春と秋の2回開催されています。「海洋ごみの約8割は、陸(街)から水路や川を伝って海へ流れ出ており、海洋ごみ対策には街でも清掃活動が重要であること」を、全国各地で清掃活動や様々なキャンペーンを通して伝えられています。

FMヨコハマでは、午後1時から「~CHANGE FOR THE BLUE~God Bless Saturday SPECIAL」をお届け。
ゲストは、1時台に「一般社団法人くらげれんごう」の代表理事 山崎唯さんを、そして3時台には、「日本財団 海洋事業部 海洋環境チーム」 チームリーダーの廣瀬正典さんをお迎えしました。

一般社団法人くらげれんごう」は、2021年に、九州 福岡県の福岡市・福津市・宗像市を中心に設立。「海であそび・海でまなび・海をまもる」をコンセプトに海での楽しい体験イベントやワクワクする環境教育などの活動を行っています。日本一ハードルの低いビーチクリーンにこだわり、「楽しいなにかのついでに、少しだけでもビーチクリーン」をコンセプトに暖かい時期のみ、イベントを開催。海水浴はもちろん、サンセットヨガやSUP、海岸での足湯やリユースバザーなど、「無理なく拾う。しっかり海を楽しむ!」がルールに幼い子どもから大人まで、皆が楽しい時間づくりをされています。ビーチクリーンに参加してくれた方には、ビーチクリーンで拾ったマイクロプラスチックや桜貝を使って作られた「4seasチャーム」をプレゼント。こちらは、マイクロプラスチックなどについて小学校で海の環境授業の際に、子どもたちが作ったもの。どれもカラフルで一つ一つに子どもたちからのメッセージが書かれています。

さらに、「くらげれんごう」では、「ごみを拾う人」と「それを応援する人」をつなぎ地球を守るポイ活アプリ「YUIMAALU」の開発・運営を手掛けています。

ごみ拾いを記録するとポイントが貯まり、そのポイントを、応援してくれる企業や商店、個人事業主から提供された商品と交換することができます。毎日ごみを拾うとポイントがたまり、応援したい人は、企業のサービスや商品を、負担のない範囲で提供することで、地球をキレイにする活動の一員として活動をスタートできるというもの!現在、福岡、熊本、ここ神奈川県を中心に様々なアイテムがエントリーされています。また、ポイントカード機能もあり、この日片瀬海岸東浜で行われたビーチクリーン会場でも多くの方にダウンロードしていただき、ポイ活アプリ「YUIMAALU」を体験していただきました。

「くらげれんごう」では、ビーチクリーン器具開発も行っており、代表理事の山崎さんのカバンからは、砂浜でマイクロプラスチックを回収するのに便利な「くらげ5号」が!ザルよりも多くのマイクロプラスチックを回収することができ、風などに飛ばされにくいという「くらげ5号」。現在は、販売はもちろん、レンタルもしているとのことでした。

とても明るく海をたのしもう!と次々とアイデアを実現していく「くらげれんごう」の山崎さん。呼ばれればどこででも「海の環境学習」や「ワークショップ」をしに飛んできてくれるとのこと。是非一度HPを覗いてみてください。
「一般社団法人くらげれんごう」
ごみ拾いポイ活アプリ「YUIMAALU」

そして、午後3時にスタジオにお迎えしたゲストは、「日本財団 海洋事業部 海洋環境チーム」 チームリーダーの廣瀬正典さん。

この日、お台場で開催されていた「秋の海ごみゼロウィーク」キックオフイベント「コスプレde海ごみゼロ大作戦」から駆けつけてくれました。廣瀬さんからは、毎年800万トンもの海洋ごみが発生している現状についてお話をしていただきました。海ごみの約8割は、街をはじめとする陸域からやってきます。何かしらの理由で流出したごみが、雨や風によって川を伝って海へと運ばれ、海洋生物が誤って食べてしまったり、身体に絡みつくことで命を落とす原因にもなっています。中でもプラスチックは、紫外線を浴びることでもろく崩れやすくなり、風や波の力で細かく砕かれていきます。5mm以下となったプラスチックは、有害物資を吸着し海洋生物たちの体内に入ってしまう事で、それを食する人間に影響を与える可能性があります。そこで、日本財団と環境省は日本全体が連帯して、海洋ごみ削減のためのアクションを行っています。ごみを出さない、ごみを捨てない、ごみを拾う。この行動は日本の誇りであり、世界の模範となり、そして、一人ひとりの行動が、海の未来を守ることにつながるとお話されていました。
海ごみに関連した活動として、大きな成果をあげた「瀬戸内オーシャンズX」をご紹介いただきました。

提供: 日本財団

今年7月に実施された「上陸困難海岸の漂着ごみ巡回回収作戦」は、瀬戸内海に面する4つの県、岡山・広島・香川・愛媛が一緒になって行われました。愛媛県宇和島市の瀬戸内海に点在する人が立ち入るのが難しい海岸は560か所もあり、そこには、最大で軽トラック32000台分もあると言われています。そこで、特にごみが多い107か所でごみの回収がおこなわれ、地元の方との協力のもと、桟橋などなく上陸できない海岸から、発泡スチロールや硬くて大きなブイやプラスチックごみを回収し、船の上で粉砕。体積を小さくすることで回収できる量を増やし、ごみを下すために海岸へ向かう回数を減らす事が出来、二酸化炭素排出量も減らす事が出来たそうです。
瀬戸内海では、毎年陸域から303トン、海で発生するごみ86トンが発生。そのため瀬戸内海に面する4県では、陸域からでるごみ302トンを回収してきましたが、海で発生するごみ86トンは回収できずにいました。そんな中、今回の「上陸困難海岸の漂着ごみ巡回回収作戦」では、約30トンものごみを回収することができたことで、今後も継続して実施していく事が大切であるとお話されていました。

提供: 日本財団


茨城県生まれの廣瀬さん。毎年、辻堂で開催される「MABOROYALカップ」でボランティアをされているそうで、その会場での仲間との再会、海から眺める夕焼けなど、海の楽しさも語ってくださいました。最後に、高校時代にカラオケでも歌ったという桑田佳祐の「波乗りジョニー」のリクエストもいただきました。