国立科学博物館 動物研究部 脊髄動物研究グループ 田島木綿子さんのインタビュー⑤「アカボウクジラの死因について」
今週も、8月20日に小田原市石橋の海岸にストランディングした「アカボウクジラ」について、
国立科学博物館 動物研究部 脊髄動物研究部 田島木綿子さんのインタビューをお届けします。
本日は、先月8月20日にストランディングした「アカボウクジラ」の死因について田島先生にお伺いしました。
今回ストランディングした「アカボウクジラ」は、海岸にたどり着くギリギリまで生きていたのではと田島先生は考えています。
外洋で死んだのであれば発見時にあれだけ新鮮な状態で岸に寄れないのでは、という事でした。
「アカボウクジラ科」というのは、田島先生のお知り合いのスペインの研究者の方などによれば、
スペインの領域にいる「アカボウクジラ」は90%以上がメスの個体で「動脈硬化症」にかかってしまう個体が多いそうです。
遺伝や餌の問題なのか原因などははっきりしていないそうですが、「アカボウクジラ」がかかる病気として
「動脈硬化症」があるという事を田島先生は聞いていたので、今回の個体ももしかしたら…と思い動脈を触ったところ、
もう普通の血管としては機能できないことが分かるくらいの血管になっていたそうです。
まだ断定はできないそうですが、「動脈硬化症」が死因になったと言えなくもないとの事でした。
🌊国立科学博物館
https://www.kahaku.go.jp/index.php
🌊国立科学博物館 動物研究部 脊椎動物研究グループ 田島 木綿子先生
https://www.kahaku.go.jp/research/researcher/researcher.php?d=yuko-t
🌊田島先生の著書「海獣学者、クジラを解剖する」
https://www.yamakei.co.jp/products/2820062950.html
今日のインタビューとあわせて、詳しくは
FMヨコハマ「海を守ろう」特設サイトをご覧ください。
https://kanagawa-mamorou.uminohi.jp/