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ポスター『一家に1枚 海~その多様な世界~』について JAMSTEC 海洋研究開発機構 広報課 課長代理 市原盛雄さんのインタビュー④「貿易・海運」

今週は、ポスター「一家に1枚 海~その多様な世界~」について
JAMSTEC 海洋研究開発機構 広報課課長代理 市原盛雄さんのインタビューをお届けしています。

©JAMSTEC-海洋研究開発機構_市原盛雄様


令和3年度に作られた、海の事を総合的に学べる「一家に1枚 海~その多様な世界」。
昨日は海の基本的な事を、改めて教えていただきましたが、
今日もポスターにコラムとして掲載されている、私たちの生活を支える「貿易」について、伺いました。

©一家に一枚-海

市原さん:
海運について。日本の貿易の中で、飛行機の輸送と海の輸送と、重量で考えた場合に全体でどれぐらいの割合になってるのか、というクイズを投げかけることがあります。
実はこれ、なかなか皆さん正解に至らなくてびっくりされます。
海で運ばれてくる輸送の割合はなんと全体の99.6%です。
これはもう私達の身近にあるものは、ほとんどが船で運ばれてくると言っても過言ではありません。

横浜も港町ですので、海に目をやると、コンテナがあって、船があるという光景は、日常のものですけれども、まさに日常の景色が、日本の社会・生活を支えているんだということを、改めてポスターの中で学ぶことができると思います。

日本の港が1日で扱うコンテナを積み上げてみると、実にその富士山の40倍という高さになります。
これだけの量をたった1日で取り扱っているという事実もあるのです。
それだけ海運というのは、私達の世界を支えているということです。

また、自動運転の車が近年開発されていますが、船ももちろん、自動運転へと発展しており、より地球環境に負荷をかけないゼロエミッション船の技術開発も今後期待されます。

今回、このポスターを作るにあたって、いくつか気にかけたことの一つが、やはり海は私たちの生活に近いところにあることです。

そもそも私達は、古くから、食糧ですとか、海上輸送などで海から様々な恩恵を受けて発展してきました。
私たちの生活にも深い関わりがあるというのは、海上輸送の話でもおわかりいただいたと思います。
海洋立国と言われる日本ですけれども、塩を作る製塩業ですとか、もちろん、水産業、海運業といった様々な産業の側面で海に密接に関わってきたのは周知の通りです。
一方、近年の地球温暖化や異常気象、災害という観点では、東日本大震災を引き起こした海溝型の巨大地震や津波といった災害にも海が深く関わっています。
また、将来を見通すと、洋上風力発電や、海底などの海洋資源開発、持続可能な養殖業など新しい産業のプラットフォームとして海のさらなる有効な活用というのも期待されると思います。


🌊文部科学省 「一家に1枚 海~その多様な世界 」 
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2020/mext_00063.html

🌊文部科学省 「一家に1枚」 ポスターがダウンロードできます。
https://www.mext.go.jp/stw/series.html

🌊JAMSTEC 特設サイト 「一家に1枚 海~その多様な世界 」 
https://www.jamstec.go.jp/j/pr/poster-ocean/

🌊JAMSTEC 海洋研究開発機構 https://www.jamstec.go.jp/j/
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